社長の本音コラム
派遣会社の全てがわかる 社長の本音コラム 私が仕事上感じたあれこれを随想風に書き連ねるページです。他のページに比べ独断色が強いかもしれませんが、偽りない気持ちで書いています。毎回1テーマで、続けてお読みいただくと人材ビジネスの全貌が浮かび上がるようにしたいと思います。更新不定期です。
東田康之

バックナンバー 派遣業界の話題



3月1日から労働者派遣法が改正されます(2004.2) 04/02/27


今回の改正は1999年12月の法改正に次ぐ大規模なもので、一段の規制緩和が盛り込まれています。注目点は
@専門的26業務以外の業務の派遣受け入れ期間を1年から3年に延長
A専門的26業務における同一派遣労働者による派遣期間3年制限の行政指導の撤廃
B物の製造業務の派遣解禁(3年間は1年。それ以降は3年)
C医療関連業務は紹介予定派遣の場合は派遣解禁
D紹介予定派遣における、派遣就業前及び就業中の派遣先による面接・採用時の条件明示、採用内定の解禁
E一般労働者派遣事業における事業所単位の許可制を会社(事業主)単位の許可制、各事業所は届出制へ移行

詳細は公共職業安定所発行のパンフレットをご覧下さい。
ただしこのパンフレットを読むと、上記規制緩和項目に加えて「制限項目」がたくさん盛り込まれていることに気付かれると思います。文章末尾に「しなければなりません。」「努めなければなりません。」「行わなければなりません。」とあるのがそれです。緩和と制限が並立しているわけで、「権利を認めれば当然義務も付帯する」という事でしょう。労働者の権利の保護に目配りしながら規制緩和を進める厚生労働省の姿勢を示すものです。いくつかの制限を受けつつもこの規制緩和の流れは人材派遣業界にとってはビジネスチャンスの拡大に繋がる朗報と言えます。

ここで人材派遣業界の規制緩和の流れをまとめますと
1986年7月 労働者派遣法施行
適用対象業務は13業務のみ。派遣期間はソフトウエア開発業務1年、それ以外の業務は9ヶ月(それぞれ更新可能)。
1986年10月 政令の改正
適用対象業務に3業務(機械設計・放送機器等操作・放送番組等の制作)が追加され16業務となる。
1990年10月 告示の改正
事務処理関係業務の派遣期間が9ヶ月から1年に延長
1994年11月 改正高齢者雇用安定法施行
60歳以上の「高齢者派遣」の適用対象業務が、港湾運送、建設、警備及びものの製造業務を除き、原則自由化。
1996年12月 政令改正
適用対象業務を26業務に拡大。
1999年12月 法改正
対象業務が一部を除き原則自由化(港湾運送・建築・警備・医療は禁止、物の製造は当分の間派遣禁止)。新しい対象業務は派遣期間1年として既存26業務と区別。(営業、販売職は1年)
2000年12月 紹介予定派遣解禁
ただし派遣法の適用を受けるため、事前面接や履歴書送付等は禁止。派遣会社の紹介業免許取得が急増した。
2003年3月 政令の改正
6業務にIT・金融関連の営業業務を追加。(1年規制外れる)
2004年3月 今回の改正

このようにゆっくりとではありますが人材派遣会社の派遣領域(市場)は拡大し、それにつれて人材派遣業界の売上げも増えてきました(今年度は2兆円の見込み)。市場規模が初めから一定ではなく法改正のたびにぐんぐん拡大していくと言うのは他業界には見られない特徴です。今回の改正でも大きな市場が現出する見込みで各社その対応に追われています。




関連する記事目次5へ 本音コラム総合目次に戻る